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「鎌倉近代建築の歴史散歩」著者が講演 近代建築の講堂で

会場の由比ガ浜公会堂も同書に掲載されている戦前の建物で和風木造2階建て。「丈夫で無駄がなく、しかも一種の風格を出そうとした仕事」(同書より)

会場の由比ガ浜公会堂も同書に掲載されている戦前の建物で和風木造2階建て。「丈夫で無駄がなく、しかも一種の風格を出そうとした仕事」(同書より)

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 鎌倉の由比ガ浜公会堂(鎌倉市由比ガ浜2)で5月13日、書籍「鎌倉近代建築の歴史散歩」刊行を記念し、著者である吉田鋼市さんの講演会が開かれる。

市内でも珍しい関東大震災前に建てられた旧諸戸邸は「長谷子ども会館」として使われていたが、崩落・倒壊の危険性があり4月28日に閉館する。国の登録有形文化財でもあり保全活用については検討中

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 同書は、建築史家の吉田さんが鎌倉の近代建築物50件を紹介した単行本で、市内の出版社「港の人」から出版された。商業的なガイドブックではなく、研究の延長線上でありながら一般の人にも分かりやすくコンパクトに解説している。

 吉田さんは工学博士で横浜国立大学名誉教授。西洋建築史の第一人者として近代建築の調査を広く手掛け、かつて鎌倉市の重要建築物の実測調査も行っている。

 講演では吉田さんが撮影し、同書には掲載されていない写真もスライドで投影しながら解説し、取材や執筆時のエピソードなども紹介するという。

 「会場も一般的なホールではなく、掲載されている公会堂を選んだ」と話すのは主催の「図書館とともだち・鎌倉」の黒瀬聖子さん。「吉田さんが『いまなお地域住民とともにあり続ける和風モダンの集会場』と紹介している近代建築物の中で話を聞くことができるのは楽しみ」と続ける。

 明治時代から別荘地としても発展し、財界人や文化人が多く暮らしてきた鎌倉は、現在でも当時の建築物が市内に点在している。

 黒瀬さんは「講演後に吉田さんと歩くツアーは満席だが、周辺にも講演で紹介する建築物がたくさんある。観光ガイドには載っていない鎌倉の魅力や建物の魅力を感じ歩いていただければ」と話す。

 開演時間は13時~14時30分(12時30分開場)。入場料500円。定員は先着50人。申し込みはファクス(0467-45-75731)かメール(info@totomo.sakura.ne.jp)で受け付ける。

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