湘南モノレール本社(鎌倉市常盤)で9月25日、「500形551編成カットモデルお披露目式&運転台乗車体験」が開かれる。
引退した511編成車両の運転台部分をカットしている現場。切断部分が生々しい。加工して保存展示用にした
導入から約20年活躍しファンからも愛された500形車両の保存と技術の継承が目的で、実車両を保存するのは同社初。6月26日に引退した500形551編成の運転台部分をカットした。同社の花香晋生さんは「できるだけ現役当時の姿を残そうと、運転席のシート、周辺機器、計器、スイッチ類など内部もそのまま」と話す。
「お披露目式」は、完成したカットモデルを本社敷地内に設置したのを記念して行う。当日は湘南モノレールオフィシャルサポーターのDJ・HAGGYさんが司会を務め、式に続いて先着50人が記念撮影と運転台乗車を体験できる。
500形は1988(昭和63)年に同路線初の冷房車として導入したのを皮切りに最大で18両が在籍した。2004年から始まった新型5000系導入に伴い順次交換を行い、今年6月に全て引退した。
湘南モノレールは1970(昭和45年)開業。日本では数少ない懸垂(サフェージュ)式の路線で、大船駅と湘南江の島駅の8駅6.6キロを約15分で結ぶ。通勤通学路線だが、アップダウンやカーブが多い上にトンネルもあり迫力ある空中走行が楽しめるため、鎌倉や江ノ島へのアプローチに利用する観光客も増えている。
花香さんは「引退セレモニーには約300人のファンやメディアの皆さんが駆け付けてくださった。惜しまれつつ引退した最後の511編成を、今後も思い出とともに楽しんでいただければ」と話す。
開催時間は13時30分~15時。記念撮影と乗車体験希望者には同会場で12時から整理券を配布(混雑時または定員に達した時点で、前倒しで配布する場合がある)。