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鎌倉の古刹で女性3人クラシック演奏 山あいの緑に包まれ

会場となる「三蔵」で演奏する染川さん。ピアノが置いてある和風の空間を探していたところ、この場所に巡り合った

会場となる「三蔵」で演奏する染川さん。ピアノが置いてある和風の空間を探していたところ、この場所に巡り合った

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 鎌倉の覚園寺(かくおんじ)(鎌倉市二階堂)で10月23日、女性3人の音楽家が共演する「風・水・光~ピアノ ソロ・デュオ ソプラノ コンサート」が開かれる。

「ひょんなことから巡り合った」というピアノの平尾有衣さん(左)、染川真弓さん(中)、ソプラノの橘田有美さん(右)。リハーサルを重ねるたびに「新たなものが湧き出す」という

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 「通常のライブ会場ではなくいつかは地元鎌倉の寺社で演奏したいと考えていたところ、ある方がピアノの置かれている覚園寺を紹介してくださった」と話すのは、同コンサートの企画者でピアニストの染川真弓さん。

 同寺は鎌倉幕府2代執権の北條義時が建立した大倉薬師堂が起源とされる真言宗の仏教寺院で、木造薬師三尊座像ほかが国の重要文化財に、境内が国の史跡に指定されている古刹(こさつ)。

 初めて同寺を訪れた染川さんは「鎌倉で最も鎌倉らしい寺と聞いていた通りで、会場となる『三蔵』の2階は想像以上の空間だった」と話す。山に囲まれ大きな窓の外には緑と光があふれ、古民家を移築したという建物は天井が高く梁(はり)が太い。同コンサートのテーマもすぐに「風・水・光」に決まったという。

 演奏する曲目は、オペラ「ルサルカ」より「月に寄せる歌」、シューマン作曲「ハスの花」、ドビッシー作曲「月の光」ほか。各曲の演奏前には、日本語訳の詩を浄智寺住職の朝比奈恵温さんが朗読する。

 出演はピアノが染川さんと平尾有衣さん、ソプラノは橘田有美さん。「異空間で特別な時間がつくれたら楽しい」と話す平尾さん。「音と自然が一体となるところを感じてほしい」と橘田さん。染川さんは「ひょんなことから若く実力のある2人と出会い共演することになった。音楽を通して人の輪が広がっていくのを実感している。リハーサルのたびに新たなものが湧き出す」と話し、3人は「本番が楽しみ」と声をそろえる。

 演奏終了後は1階に会場を移し出演者を交えて懇親会を開く。ドリンクとつまみは鎌倉小町のワインバー「binot.(ビーノ)」が提供。同会場ではフォトグラファーの松藤飛洋さんが1日限りの写真展を開く。

 開演前の12時50分~13時20分には希望者に同寺の本堂である薬師堂を僧侶が案内する拝観ツアーも行う。

 染川さんは「コンサートだけでなくその前後の時間もゆっくり過ごせる。自然、建物、音楽、朗読、ワイン、写真などをたっぷり楽しんでいただければ」と参加を呼び掛ける。

 開演時間は14時(開場13時30分)。料金は5,000円(ワインまたは紅茶・つまみ付き)。申し込み方法はフェイスブックページで確認できる。

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