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鎌倉市内建造物4件、国の登録有形文化財登録へ

御成小学校旧講堂外観

御成小学校旧講堂外観

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 鎌倉市は3月11日、市内建造物4件が新たに国の登録有形文化財(建造物)として登録される見通しとなったと発表した。10日に開催された文化庁文化審議会文化財分科会の答申を得て明らかにした。国による市内の登録有形文化財は 26 件となる。

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 登録されるのは「鎌倉市立御成小学校旧講堂」(御成町)、「鎌倉市吉屋信子記念館主屋」、「鎌倉市吉屋信子記念館門及び塀」(以上、長谷1)、「吉岡家住宅主屋」(由比ガ浜1)。

 御成小学校旧講堂は1933(昭和8)年に建設された、戦前から市内にある小学校で唯一の遺構。木造平屋建てで、伝統的屋根の一つである入り母屋造をはじめ、屋根飾りの懸魚(けぎょ)や内部天井などには和風建築の要素が、外壁の下見板張りや洋風小屋組みなどには洋風建築の要素が見られる。周辺地域の景観を象徴する貴重な建物となっている。一般公開は行っていない。

 吉屋信子記念館は戦後に活躍した小説家の吉屋信子が「ついのすみか」とした邸宅。死後、鎌倉市に寄贈され1974(昭和49)年に記念館として開館した。建築家の吉田五十八(いそや)によって1962(昭和37)年に移・増築されたという同館は、和風要素を巧みに取り入れた数寄屋住宅の特徴を示し、家具や照明などの調度品、門と塀も合わせて文化的価値が評価されている。施設は毎年春と秋に一般公開されている。

 吉岡家住宅は1930(昭和5)年、ラジオ商「キング商会」の別館として建築された。木造2階建ての洋館で、当時はショールームとして使われていたと考えられる。玄関周りの装飾や建物主要部のさまざまな造作、ステンドグラスや各種型板ガラスを使った建具など一般住宅にはない意匠が、由比ガ浜地区における戦前の洋風建築の意匠や技術、材料を伝えるものとして認められた。一般公開は行っていない。

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