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鎌倉警察署前に緑のスマイルマーク 通行人も署員も笑顔に

同署前の植え込みに緑のスマイルがくっきり。子どもが置いた石が鼻になっている

同署前の植え込みに緑のスマイルがくっきり。子どもが置いた石が鼻になっている

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 鎌倉警察署(鎌倉市由比ガ浜2)の植え込みに草で描かれたスマイル(ニコちゃん)マークが新緑の季節にくっきりと浮かび上がり、道行く人を和ませている。

「通り掛かる人があいさつをしてくれるようになったのがうれしい」と笑顔の髙橋さん。「車道からも見えるが脇見運転はしないで」

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 制作したのは非常勤職員の庁務係・高橋弘さん(72歳)で、横須賀署や葉山署などを経て2016年4月から同署に勤務している。

 同署が2013年8月に現在地へ移転以来、若宮大路沿いの植え込みの手入れがされていなかったといい、高橋さんは伸び放題になっていた雑草を除去した。当初は花壇にしようとカスミソウの種を蒔いたが、赤土だったためか全く芽が出なかった。そこでどこでも育つといわれる多年草のタマリュウを植えることに。「ちょうど1年前、遊び心で安全・安心をイメージしたスマイルマークをかたどった」と髙橋さん。「怒られるのを覚悟の上で」と笑う。

 同署の担当者は「突然スマイルが現れたが、署内から異論を唱える者は出なかった。街も人もどこかゆとりがある鎌倉という土地だからか」と振り返る。

 次第に立ち止まる人や写真を撮る人が現れたある日、子どもたちが騒いでいたので見ると顔の中央に鼻に見立てた石が置いてあったという。別の日には頭の部分にリボンのように花が置かれていたことも。やがて登下校の小学生たちとは自然にあいさつを交わすようになったという。

 同署担当者は「大木の下なので何人かの署員も出て落ち葉を掃くこともあるが、道行く人たちが親しげに声を掛けてくださる。今ではこのマークは地域の人と警察の垣根を低くしてくれる存在」と話す。

 高橋さんは「土を改良してまた花にチャレンジしたい。ただし植え込みの上部だけに。下部に植えたら子どもたちが自由に入れなくなってしまうから」と子どもたちのかわいいいたずらを楽しみにしている様子。

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