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カレー激戦区の鎌倉に「逗子カレー」 独自路線で共存共栄目指す

2つのカレーを味わえる「2種盛り」。写真はエビのクリームカレーとポークジンジャーカレーの組み合わせ

2つのカレーを味わえる「2種盛り」。写真はエビのクリームカレーとポークジンジャーカレーの組み合わせ

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 カレー専門店「ZUSHI-CURRY(逗子カレー)」(鎌倉市笹目町6)が12月3日、鎌倉由比ガ浜通りに開店した。

都内や鎌倉のカレー専門店で修行して独立したオーナーの中村拓さん。「近所の方も気軽に通ってくださるのがうれしい」

 「前を通る度にずっと気になっていた不思議な形の木造建築で好印象だった。こんな所もいいなと思って見ていた」と話すのは店主の中村拓さん。妻の麻子さんが「出身地の逗子や鎌倉で2年以上前から物件を探していてなかなか見つからなかったが、たまたま紹介されたのがこの建物で驚いた」と続ける。

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 2人は逗子市内の小中学校の同窓生で、11年前に地元で再会し結婚した。将来は店を開くのが夢だったという麻子さんは「カレーは国民食だし、かしこまらなくていいし、ポップでキャッチーでカルチャーも感じる。やるならカレー屋がいいと考え食べ歩いていた」と振り返る。

 もともと友人らに手料理を振る舞うほど料理好きだった拓さんも「ほかの分野だったらその気にならなかったが、好きなカレーだったから」と賛同。9年勤めた会社を辞め調理専門学校に通い、荻窪「すぱいす」、西荻窪「フレンチカレーspoon(スプーン)」、「新宿ボンベイ」、鎌倉「OXYMORON(オクシモロン)」など人気のカレー専門店で8年働いた。

 ジャンルの異なる店で経験を積みながら「一般的なのに、実は個性を打ち出せるのがカレー」だとあらためて実感。北インドカレーをベースに日本人の味覚に合わせたオリジナルを作り上げていった。「工場でひいたパウダーではなく、スパイスは店内でひいている」のも大きな特徴だという。

 メニューは、スパイシーチキンカレー(1,000円)、バターチキンカレー、レモンキーマカレー、ポークジンジャーカレー(1,100円)、エビのクリームカレー、野菜カレー(1,200円)、2種盛り(1,300円)。ドリンクは、ラッシー、ジンジャエール(400円)、コーヒー、紅茶(500円)、ハートランドビール(600円)、鎌倉ビール(700円)。

 コンセプトは「グッドカレー、グッドミュージック」。「付き合う前からそれぞれが持っていたCDがかなりかぶっていた」ほど好みが似ている2人がセレクトした洋楽や邦楽、ジャズ、ロックなどを店内に流している。「心地よい音楽を聴きながらおいしいカレーを食べてほしい」と口をそろえる。

 店舗面積は約23平方メートル。席数は12席(テーブル席4、カウンター席8)。開店から1カ月半、地元客と観光客の割合は1対1で、女性の一人客も多いという。「『ZUSHI』を『SUSHI』と間違えて入って来た外国人は最初がっかりしていたが、食べたらとても喜んでくれた」と笑う。

 「『鎌倉なのになぜ逗子?』と聞かれることが多い」という店名は、店を持つ前に国連大学前広場(渋谷区)で開かれる「青山ファーマーズマーケット」にブース出店していた際に屋号が必要だったため出身地の逗子を名乗ったのがきっかけ。「毎回楽しみに来てくださる方が増えて、実店舗を出す時にはどこであっても『ZUSHI-CURRY』にするつもりだった」と明かす。

 行列ができるカレー専門店がひしめく鎌倉での出店について、拓さんは「そもそもジャンルがかぶっていないのでお互い全くライバル視していない。むしろ由比ガ浜通りは、いろいろなカレーが食べられるカレーストリートとして一緒に盛り上げていければ」と話す。「気負わず気楽に、まずは一度食べに来て」と呼び掛ける麻子さんは現在も会社勤めを続けているが、育児休暇中の4月までは顔を出すという。

 営業時間は、平日=11時30分~14時・17時30分~20時、土曜=11時30分~20時、日曜=11時30分~18時。火曜定休。