北鎌倉・建長寺(鎌倉市山ノ内)で3月2日に開かれる「第17回鎌倉かるた大会」を主催する鎌倉ペンクラブが、当日の競技審判や会場整理などボランティアスタッフを募集している。
「鎌倉かるた」は読み札を一般公募。絵札は鎌倉ペンクラブのメンバーたちが描いた。2014年に亡くなったイラストレーター安西水丸さんの筆も見える
「鎌倉かるた」は、群馬県の「上毛かるた」をヒントに2002年、かるたを通して鎌倉の文化と歴史に親しんでもらおうと同クラブが制作した。読み札は一般公募し、当時10歳~97歳から寄せられた約3000作品から選出。同クラブ会員の画家や作家など23人が内容に合わせた絵札を描いた。
完成後は鎌倉駅前でキャンペーンを行うと同時に、市内の私立・公立の小中学校にも呼び掛け普及に務めた。翌年に4人1組のチーム戦での競技大会を開いたところ、10組40人が参加。以降、70組、90組と増え続け、近年は100組400人程度の参加がある。
会場である同寺の得月楼と応真閣2階の大広間は毎年、応援する家族などギャラリーを含めると600~700人でごったがえすという。今回の募集は出場者や応援する来場者の案内や整理、競技の審判員などのボランティアで、約50人を目標にしている。
試合は1チーム4人ずつが対座し、間の1畳の中に44枚の絵札を並べ早取りして枚数を競う。「審判は際どいタイミングやお手付きなど一瞬の判定が求められる」と話すのは、同クラブ事務局の齊藤啓子さん。「負けて泣く子もいるほど子どもたちにとっては真剣勝負の場。ボランティアといえども手は抜けない。ただ、申込者には事前に概要やルールなどの解説を送付し、当日も1時間、レクチャーや模擬試合を用意するので心配はいらない」と続ける。
「子どもの頃から参加していたという大学生が、ボランティアとして申し込んでくれたのはうれしかった」と齊藤さんはあらためて17年の歴史をかみしめている。
当初、出場者は子どもが中心だったが、年齢制限はないためファミリーや大人だけで結成したチームも年々増えてきた。昨年は、10回から連続出場している大人だけのチームが初優勝したという。
齊藤さんは「人数も多いので疲れるかもしれないが、皆さんが毎年『充実感がある疲れ』『元気をもらった』と言ってくださる。普段は入れない寺の非日常の空間で過ごすこともできる。観光とは異なる鎌倉を体験していただければ」と参加を呼び掛ける。
開催時間は11時~15時。申し込みは、電話(0467-24-4002)、またはメールで早見芸術学園内・鎌倉ペンクラブ事務局まで。弁当とお茶付き。締め切りは2月15日。