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鎌倉の小さな雑居ビル2・3階で「一箱古本市」 カレーやビール提供も

鎌倉駅前の通りに現れた段ボール箱のオブジェ。「一箱」のイメージで演出した(昨年の様子)

鎌倉駅前の通りに現れた段ボール箱のオブジェ。「一箱」のイメージで演出した(昨年の様子)

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 鎌倉駅東口の「起業プラザビル」(鎌倉市小町1)2階と3階に入居する店舗を会場に3月2日、11人の本好きが古書を持ち寄り販売する「第3回カマゾウで一箱古本市だゾウ」が開かれる。

3階会場は通称カマゾウ。わずか23平方メートルに店主や来場者であふれかえった

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 一箱古本市とはミカン箱に入るほどの古書を持ち寄って販売する「本屋さんごっこ」を楽しむイベントで、2005年に開かれた「不忍ブックスストリートの一箱古本市」が発祥。現在は全国各地で開かれており、鎌倉では「ブックカーニバルinかまくら」(今年は5月18日)が規模も大きく、毎年約1000人以上が訪れる。

 「同じ鎌倉でも、私たちの市は超小規模」と笑うのは、主催する親子3人のユニット「雨の実」の小田妙子さん。「こんなに狭い空間に10店以上が集まるのは全国的にも珍しいはず」と続ける。会場は同ビル2階の立ち飲みビストロ「ランデブー・デザミ」と3階の会員制図書室「かまくら駅前蔵書室(通称カマゾウ)」で、それぞれ広さは約23平方メートル。通常営業時の空きスペースを利用して本を並べる。

 1回、2回とも約100人が来場し、「時間帯によっては息苦しいほどの混雑だった」と妙子さん。長女の靖子さんは「2階でビールやワインを出してもらったので、グラスを持ったまま階段を上り下りしながら楽しむ人も多かった」と振り返る。今回は「ランデブー~」が1月からランチ時のみ「檸檬(レモン)」という店名で提供している特製カレーも用意するという。

 本を並べるのは、昨年も出店した「青山通信」「湘南きさらぎ堂」「ひつじ☆ブックス」「kame books」のほか、「一花書店」「鎌倉うごかす文庫」「てんまかせ」「はやし書店」「ペコラ」が初出店。「一夜文庫」は、昨年来場したのがきっかけで店主として活動を始めたという。市内の古書店「books moblo」が唯一プロのゲストとして出店する。

 店ごとに個性が異なり並べる本のジャンルも多彩。店主と来場者との距離が近いため、会話も楽しめる。次女の雅子さんは「今年も思いがけない本との出合い、店主との出会いがあるはず。気軽に来場を」と呼び掛ける。

 普段は自らも「ブックカーニバルinかまくら」をはじめ各地の市に出店しているという3人。妙子さんは「主催者として3回になるので今回で一区切りにしたい。エネルギーをチャージできたら再開するかもしれないが、しばらくは一出店者として楽しみたい」」と話す。

 開催時間は11時~16時。参加無料。

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