鎌倉に暮らした女優・原節子さん追悼特別展 主演作品上映も

秋山庄太郎さんの写真集「美貌と裸婦」に掲載されたこのショットが原さんもお気に入りだったという

秋山庄太郎さんの写真集「美貌と裸婦」に掲載されたこのショットが原さんもお気に入りだったという

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 鎌倉市川喜多映画記念館(鎌倉市雪ノ下2)で3月18日、鎌倉に暮らした伝説の女優・原節子さんをしのぶ特別展「映画女優 原節子」が始まった。

出演した映画の当時のポスターなどが展示されている。東宝のカレンダーでは毎年1月を飾っていたが、この年が最後になったという貴重な一枚も

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 同展は原さんの訃報後、資料の展示や映画上映のリクエストが多く寄せられたことから企画した。上映当時に見たという年配者から、ニュースで知って興味を持ったという若者まで、幅広い層が多い日には通常の2倍も来館するという。

 原さんは1920(大正9)年に横浜で生まれ15歳で映画デビュー。映画「青い山脈」「晩春」「麦秋」「めし」「東京物語」などに主演し、戦前から戦後の日本映画全盛期に活躍、清楚(せいそ)な印象から「永遠の処女」とも呼ばれた。1960年代に鎌倉市内に転居し、1962(昭和37)年の映画出演を最後に以降はひっそりと暮らし、昨年9月に95歳で亡くなった。

 展示室には原さんが出演した映画のポスターをはじめ、同い年で親交の深かった写真家の故・秋山庄太郎さんが撮影したモノクロのポートレート18枚が並ぶ。

 原さんが16歳のときに主演した日独合作映画「新しき土」は、同館ゆかりの川喜多長政が製作に携わっている。同作のドイツでの公開時に、川喜多夫妻とともに欧米を旅行した際のプライベート写真を収めたアルバムも展示した。

 現役時代のインタビューなどで原さんが語った言葉もパネルで展示している。同館の増谷文良さんは「デビューの経緯、作品への思いなど当時の気持ちを抜粋した。大女優だったが、その言葉から等身大の原さんが伝わってくるので親しみを持っていただけるのでは」と話す。

 期間中には小津安二郎監督や成瀬巳喜男監督、黒澤明監督などによる原さんの主演作品14本を上映する。今回はデジタル化されていない「風ふたたび」(原作・永井龍男)、「愛情の決算」(同・今日出海)をはじめ、「山の音」(同・川端康成)など鎌倉文士の作品も取り上げた。

 5月27日13時30分~、「晩春」の上映と、『紀子 小津安二郎の戦後』の著者で鎌倉在住の黒田博さんによるトークイベントを開く。

 増谷さんは「デジタル上映が主流になっているが、当館では映写機を使い当時と同様にフィルム上映する。20世紀が生んだ美しく強く魅力あふれる原さんの姿を、写真や言葉、フィルムの映画で感じていただければ」と話す。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分)。入館料は、一般=300円、小中学生=150円。映画鑑賞料は、一般=1,000円、小中学生=500円(入館料含む)。月曜休館。7月10日まで。

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