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ごみを拾いながら1時間「朝の鎌倉まち歩き」。毎週土曜に続けて丸5年

「鎌倉に住んでいるけど、この路地は初めて」と声を上げる参加者も。再発見はまち歩きの魅力

「鎌倉に住んでいるけど、この路地は初めて」と声を上げる参加者も。再発見はまち歩きの魅力

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 鎌倉駅周辺で毎週土曜8時から行われている「朝の鎌倉まち歩き(ごみを拾いながら)」が年明けの1月で丸5年を迎える。

2020年1月の第1回に参加した平成生まれの5人(もう一人は撮影者)

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 平成生まれの若者たちが立ち上げたボランティア団体「鎌倉ヘイセイズ」が2020年1月に始めた同まち歩き。雨天以外は毎週欠かさず開き、毎回10人~30人が集まり、参加者は延べ2300人を超えた。

 第1回は同団体のメンバー5人だけだったが、その様子をSNSで発信すると、2回目以降は家族連れや年配者、市外在住者も集まり、徐々に参加者が増えていった。コロナ禍は事前告知を休止したにもかかわらず自主的に数人が集まり、以来、一度も途切れることはなかった。今年は平成、昭和に加え、令和生まれの幼児も参加。3つの年号生まれがごみを拾いながら交流し、まち歩きを楽しんでいる。

 「ごみ拾いだけに集中するイベントだったら、ここまで続かなかったかもしれない」と話すのは、同団体の上岡洋一郎さん。「トングやごみ袋を手にしているものの、集まった人たちが鎌倉を散策しがら交流することが目的という緩さが長続きの秘訣(ひけつ)かも」とも。

 メンバーの永尾亮さんは「拾ったごみを、後で分別するのではなく、最初に燃えるごみ、プラ、ペットボトルなど担当を決めてごみ袋を持つ。拾ったごみはその都度、それぞれの担当が手にしているごみ袋へ入れることで、自然に全員と交流できるのがポイント。年齢や性別に関係なく、自然に友達が増えていく」と話す。

 集まった人数でグループ分けした後、それぞれでその日のコースを決める点も特徴。上岡さんは「神社や寺をお参りしながら巡る、朝ごはんをやっている店を探す、かつては川だった暗渠(あんきょ)をたどる、津波避難ビルを探す、寒い日は日当たりのいい道を歩くなど、コースはいつも思いつき。年末は初詣の準備が始まった八幡様の様子を見に行くのも恒例。そもそも境内にごみはほとんど落ちていないのを知っているのに」と笑う。永尾さんも「どんどん新たなコースが開拓され、毎回発見があって楽しい。まち歩きしながら、今でも鎌倉は奥が深いことに驚く」と続ける。

 何度かビーチクリーンも行ったというが、海岸では多くの人がごみ拾いをしていたため、現在は駅周辺を1時間かけて歩くようになったという。上岡さんは「海のごみの8割は街からといわれているので、今後も街のごみを拾いながら、ぶらぶらを続けたい」と話す。

 今後について、永尾さんは「障害者や高齢者なども気軽に参加できて、つながりが生まれ、同時に地域貢献を実感できる場にできれば」と話し、上岡さんは「鎌倉が好きな市外の人にも、有名スポットだけではない鎌倉の魅力を見つけるきっかけになれば。トングやビニール袋は用意しているので手ぶらで参加してほしい」と呼びかける。

 開催は毎週土曜の8時~9時。ホテルメトロポリタン鎌倉(MIJI.com)前に集合する。

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