鎌倉駅東口でランチタイムのみ営業している「カレー 檸檬(レモン)」が小町通り近くに2店舗目となる「スパイスカレーとラッシーの店 檸檬(レモン)小町店」(鎌倉市小町2)をオープンして、1月22日で1カ月がたった。
2種あいがけカレー(1,430円)。220円の追加でレモンラッシーかチャイとのセットにもできる
2011(平成23)年にオープンした夜間営業の立ち飲みビストロ「RANDEZ-VOUS DES AMIS(ランデブーデザミ)」が、昼の空き時間を利用して2019年に開いたのが「カレー 檸檬」。店主の玉木拓さんは「既に鎌倉はカレー激戦区といわれていたが、駅の近くに専門店はなかった」と当時を振り返り、「夜にスパイス系の料理を出していたこともあり、1年近く試作を繰り返し、カレールーを使わないグルテンフリーのスパイスカレーを考案し、昼だけ椅子も用意して始めた」と続ける。
スパイスを利かせたカレー、店名の由来でもあるレモンの皮を使って炊いたライス、野菜中心のデリを一皿に盛り付けて提供すると徐々にファンが増え、現在は週末を中心に行列ができるまでになった。
「もっと多くの人に食べてもらいたいが、少ない席数や11時~15時の短い営業時間がネックだった」と話す玉木さん。カレーだけで終日営業できる物件を探し、巡り合ったのが今回の小町店。路地を入ったビルの1階だが、道路に面しているのは入り口だけで、食事スペースは幅1.2メートル、奥行き約8メートルの通路の奥という立地。玉木さんは「初めて物件を見たときは不安になったが、反対にここで客を呼べたら面白いと考えチャレンジした。いいスタッフに恵まれたことも後押しとなった」と話す。
店舗面積は26.4平方メートルで、席数は8席。デメリットとも思えた通路には、5人分のドリンク専用のスタンディングカウンターテーブルを設けた。店の奥には、濃いブラウンのカウンターテーブルを白い壁が囲む空間がある。
メニューは、スパイスチキンカレー、シラスと山椒(さんしょう)のカレー(1,210円)、季節のカレー(1,320円)、2種あいがけカレー(1,430円)、ドリンクは、レモンラッシー(440円)、チャイ(550円)、焼き安納芋のラッシーバニラ、マンゴーラッシースムージー、ターメリックチャイ(660円)など。レモンバスクチーズケーキ(440円)も用意する。
1カ月が過ぎ、特に年明けからは客数が増えているという小町店。店長の玉那覇碧さんは「今のところ地元の人と観光客が半々。20~40代の女性客が多い印象」と話し、玉木さんは「新規客だけでなく、『同じカレーが近所で食べられるようになった』という常連客も通ってくれている」と話す。
玉木さんは「地元の人も観光客もパッと食べられ重くなく、しかも体に優しく野菜もたくさん取れる『罪悪感のないカレー』。ライスの代わりに野菜増しにも無料で対応している」と話し、玉那覇さんは「ドリンクやケーキのみのオーダー、テイクアウトも歓迎」と来店を呼びかける。
営業時間は11時~18時。