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鎌倉が舞台のミステリーや文学などの紹介サイト 作品数4000超える

鎌倉が舞台の作品を手にする高橋さん。最近は「鳥型サブレー収集家」としてもメディアにも登場している

鎌倉が舞台の作品を手にする高橋さん。最近は「鳥型サブレー収集家」としてもメディアにも登場している

 鎌倉が舞台のミステリーを中心とした小説や文学作品、アニメ、映画などを紹介するウェブサイト「かまくらのとも」に掲載した作品の数が5月11日に4000を超えた。

高橋さんが右手に持っている久能啓二著「日没の航跡」で鎌倉が登場するシーン

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 同サイトは2013(平成25)年、ミステリーファンの高橋和也さんが、舞台に地元の鎌倉が登場する作品を探して読んでは、タイトル、著者、出版社名、あらすじ、登場人物、登場する場所などを掲載し続けてきた。高橋さんは「古い作品ほど有名スポットが舞台になっていたが、最近は郊外が増えてきた。4000作品目になった吉田日果さん作画の漫画『鎌倉市腰越ふたりぐらし』は、その傾向を象徴している」と話す。

 高橋さんは、小学生の頃にたまたま読んだ横溝正史著「獄門島」がきっかけで好きになったミステリーを読み続け、2002(平成14)年から第3回江戸川乱歩賞を受賞しているミステリー作家の故・仁木悦子のファンサイト「仁木悦子メモリアル」も運営。仁木さんの全集発刊の際には、出版社からの依頼で巻末の解説を執筆している。

 高橋さんは「仁木の作品にも登場した鎌倉は、ほかの著者の作品でも舞台になることが多く、どのくらいあるのか、どこがどのように取り上げられているのかなどに興味を持った。せっかくなので、それを記録しておこうと、新たに立ち上げたのが『かまくらのとも』だった」と振り返る。

 当初はミステリーだけを掲載していたが、読んでいるうちにジャンルの枠を超えたり、判断がつかなかったりするなど次第に境界線が曖昧になってきため、途中から限定を外したという。

 サイト上では、ミステリー小説、青春・恋愛小説、古典文学、絵本・童話、歴史・時代小説、漫画などに分類。高橋さんは「ライトノベル、ボーイズラブ、官能小説などのジャンルだけでも350作品を掲載。ほかのデータベースにはないはず」と胸を張る。高橋さんは「官能小説だけでも63作品あり、鎌倉という土地がいかに魅力的な舞台装置になっているのかを感じる」と笑う。

 当たりを付けて、購入したり図書館で借りたりして読んでいたが、1000冊を超えたころ壁に当たったという。「文中に『鎌倉』の文字を見つけて購入したものの、読んでみたら、人名や時代名、中には『鎌倉彫』しか出てこなくて、がっかりすることも多かった」と高橋さんは当時を振り返る。

 この状況を劇的に変えたのが、2018(平成30)年に始まった国立国会図書館のオンライン検索サービスだった。高橋さんは「空振りがなくなって一気に冊数を伸ばすことができた。かつてはこれから読む本が常に50冊ほど山積みになっていたが、今はそれもゼロ」と話す。余裕が出てきたことで、本だけでなく、映像や音声作品にもジャンルを広げた。現在は、映画、アニメ、テレビドラマ、時代劇、特撮・戦隊ヒーローもの、ラジオドラマ、朗読なども網羅している。

 高橋さんは、豊島屋(鎌倉市小町)が製造販売する「鳩サブレー」好きが高じて、2017(平成29)年ごろから全国で販売されている鳥型のサブレーやクッキーの収集を始め、「鳥型サブレー大図鑑」というサイトも公開しており、3861種(4月22日現在)を掲載。昨年から新聞やテレビのバラエティー番組などでも度々取り上げられている。

 「やるからには誰も追いつけないくらい、とことんやり続けるのが信条。行き詰まることもあるが、『かまくらのとも』と『鳥型サブレー大図鑑』の2つがあり、時々どちらかを休んで、もう一方に集中することができたからこそ、ここまで続けてこられた」と高橋さん。「鎌倉が登場する作品は、今日も生まれ続けている。今後もライフワークとして地道に続けていきたい」と抱負を話す。

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