北鎌倉の禅寺・建長寺門前に7月14日、チーズケーキと季節のフルーツやクリームを瓶詰めにする「こびんスイーツ」をメインにしたスイーツ専門店「鈴の日」が開店する。
鎌倉の新たな土産にと開発したオリジナルのスイーツ「こびんケーキ」。瓶の製造元が豪雨で出荷できずオープンに間に合わないが期待が高まる
「小さな店にしかできない商品やサービスを提供してみたかった」と話すのは責任者の山本雅一さん。これまでチーズケーキ専門チェーンのシェフパティシエや鎌倉の洋菓子店では工場長も務めていたが「大量生産は自由度が低く、思い通りの商品作りには限界があった」と振り返る。
昨夏から物件を探し、見つかったのが建長寺近くの元甘味店。店舗面積は約24平方メートルと「狭かったので、あれもこれもと欲を出さずアイテムを絞った。その分、原料を厳選したり細部までこだわったりすることができた」という。
「北鎌倉チーズケーキ」は北海道産など3種のチーズをブレンドし添加物は一切使わない。「日持ちしないが、よりフレッシュな状態で楽しんでいただける」と胸を張る。散策時にも持ちやすくするために、形状はホールではなく長方形にした。プレーン=1,000円、かの子入り=1,200円。
「鈴の日ショコラ」はカカオ分の異なる2種類のチョコレートをブレンドし、味のアクセントに岩塩を載せ桐箱に入れた。3個入り=850円、6個入り=1,600円。
「こびんスイーツ」(550円~)は数年前にブームにもなった「ジャーケーキ」を進化させたもの。口径6センチ、高さ8センチのビンにクリームやフルーツを重ね彩りも鮮やか。常時5種類程度を用意する。
「鎌倉らしく木を生かした内装で、レジ台なども雰囲気に合わせて特注した」という店内には3~4席のイートインスペースも用意。鎌倉野菜を使ったスムージー、ショウガや梅のシロップを使ったドリンク類なども提供する。
店名は、祭事や神事に使われる「鈴」が奏でる音により、訪れる人にとってのその「日」が幸せになってほしいという思いを込めた。
山本さんは「体に優しく見た目も楽しいスイーツを、新たな鎌倉名物に育てていきたい。スペースが小さい分、お客さまとの距離も近い。ここにしかない商品と気持ちよい接客で、建長寺さんにいらした思い出の一つに加えていただければ」と話す。
営業時間は9時~18時。問い合わせは(TEL 0467-24-0506)まで。「こびんスイーツ」に使う瓶の製造元が西日本の豪雨で出荷できなくなり発売は延期に。