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鎌倉の路地を散歩しながら古道具市探し 冷たいウエルカムドリンクも

モーター付きの電動ミシンは色も形状もレトロモダン。「MITSUBISHI」のロゴも見える

モーター付きの電動ミシンは色も形状もレトロモダン。「MITSUBISHI」のロゴも見える

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 「COCO-HOUSE(ココハウス)」(鎌倉市御成町)をはじめ鎌倉駅周辺の飲食店や工務店で8月11日・12日、市内の古民家解体時に残った生活用品などを販売する「暮らしをつなげる古道具市」が開かれる。

倉庫から出て来たスタッフが障子を洗浄中。横にスライドする雪見障子はとても珍しいという

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 「COCO-HOUSEで4月末に開かれた家具照明大放出市がきっかけ」と話すのは、実行委員で黒板アーティストの藍田留美子さん。同社は鎌倉駅西口にある不動産会社で、社屋のガラス戸に藍田さんがイラストや文字を描いている。「古民家が解体される前に引き取ったという椅子などの家具や道具が並んだが、まだまだ使えて魅力的な物ばかりで。しかも一つ一つに物語があるように感じた」と振り返る。

 「毎回解体の際には引き取り手がない物は処分されてしまうのが残念」という同社の西本学央社長から相談を受けた藍田さんが、「次に使ってもらえる人との出合いの場を提供しよう」と、友人たちと古道具市を企画した。

 同社の本社社屋を改装した工務店「木助」(由比ガ浜)の倉庫にも古道具や建具が保管されていることを知り、会場を増やすことに。藍田さんが看板を描いたカフェ「クレインポート鎌倉」(御成町)も加わり、3カ所を回遊しながら鎌倉散策と古道具探しを楽しめるイベントになった。

 暮らしをテーマに「COCO-HOUSE」は「衣」、「クレインポート鎌倉」は「食」、「木助」は「住」に関わる古道具類を並べる。「その人にとっては役目を終えたものたちを次のあなたへ」が合言葉。「飾るよりも使ってもらいたいし、そもそも仕入れたわけではないので価格も二束三文で」と笑う。

 「木助」の倉庫には、古い電動ミシンや子ども用の竹製リクライニングチェア、戸、障子、欄間(らんま)、こけし、額縁、ランプシェード、鉄瓶などが眠っており、7月中旬にはスタッフ総出で洗ったり拭いたりした。「次から次へと出て来るお宝に『欲しい』『おしゃれ』『使える』と盛り上がった」という。

 このところの猛暑で歩いての回遊が心配なため、「COCO-HOUSE」ではかき氷を、「木助」では冷茶と特製扇子、「クレインポート鎌倉」ではモヒートかレモネードをサービスする。

 藍田さんは「古民家からのものを中心に、鎌倉で人・物との一期一会を楽しんでほしい。もちろん見て回るだけでも大歓迎。簡単に処分してしまう前に、時間を経てきたもののみが持つ力を見直してみては」と来場を呼び掛ける。

 開催時間は11時~17時(12日は16時まで)。購入者による持ち帰りや引き取りが前提となる。

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