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「ザ・チョコレート」手作りスマホケースに驚きの声 鎌倉で活動する元エンジニアが開発

ワークショップで作り方を覚えれば、あとは自作できる。たくさん作ってその日の気分で色を変えて持ち歩くことも

ワークショップで作り方を覚えれば、あとは自作できる。たくさん作ってその日の気分で色を変えて持ち歩くことも

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 日本エコロジークラフティド協会(東京都中央区銀座)が、明治「ザ・チョコレート」の紙製パッケージを使ったスマホケース作りのワークショップを始めた。藤沢市在住の木村俊平さんが代表を務める。

これまでの作品を前にする木村さん。ワークショップで初参加者から「先生は女性だと思っていましたとよく驚かれる」と笑う

 紙製のショッピングバッグから財布や名刺入れなどにリメークするワークショップを、鎌倉や湘南を中心に開いている同協会。代表の木村さんは元大手企業のエンジニアだった。研究や開発に携わっていたが、50歳過ぎに体調を崩し退職。「ようやく動けるようになった数年前、たまたま地元のスターバックスコーヒーの店に入ったのが全ての始まりだった」と当時を振り返る。

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 「通ううちにすっかりファンになってしまい、限定品を手に入れるためコーヒー豆などを買うようになると紙袋がどんどん増えていった」と笑う。ある日ネットで台湾のクリエーターが紙袋から財布を作っている動画を見て、自分でもできそうだと挑戦した。

 スタバ好きならではの工夫も加え作った折り財布は思った以上の出来映えで、家族や友人からの評判も良かった。捨てられずに取っておいた紙袋に新たな価値が生まれたことが驚きだったという。

 リメークが楽しくなったものの「残念ながら売るわけにはいかない。でも、作り方を教えて楽しんでもらうことはできる」と思い立ち、ワークショップができそうなスタバ玉川3丁目店に相談。実物を見せると即決で、現在では湘南蔦屋書店でも開くようになった。

 折り財布のほか、小銭入れ、カードケース、名刺入れ、診察券入れ、御朱印帳入れ、ペンケース、スマホケース、ノートパソコンケース、スリッパなど徐々に製作できるアイテムも増えた。鎌倉の不動産店やカフェなどでもワークショップを開いており、リピーターも多いという。

 手応えを感じた木村さんは、紙袋ではなく和紙を使った財布作りを東急ハンズに提案し、現在は横浜店、新宿店、渋谷店、銀座店でも開き、時には北海道や関西、九州の店舗にも出掛けている。

 ワークショップに参加できない層に向けて、協会ホームページに作り方を学べる動画(有料)も用意した。動画製作に当たってはクラウドファンディングで賛同者を募ったところ目標の30万円を達成した。

 活動を広げていくと企業を相手にするケースも増えてきたため今年6月に一般社団法人を立ち上げた。「話が進めやすくなったと同時にオファーも来るようになった」と木村さん。明治「ザ・チョコレート」のパッケージを手帳型スマホケースにリメークするワークショップや商品化の実現にもつながった。

 スマホケースリメークは、同商品の空箱からスマホを取り出して使う女性の姿を木村さんが目撃したのがきっかけ。「空き箱を活用するのは初めてだが、以前から手帳型スマホケースを紙袋から作っていたので、これはいけると思った」と言う。「おしゃれなデザインでカラーが9色もあり、作るのも持つのも楽しいはず」と製造販売元の明治に企画を提案した。

 スマホケースは、マグネット付きのベルトを外し開くと、カードなどが入る多目的ポケットが現れる。チョコレートのパッケージをそのまま生かしている点が特徴。ワークショップは5,000円で開き、完成品の販売価格は未定。「食べた後も、楽しく作ったり使ったりできるおいしい商品に出合えた」と目を輝かせる。

 エンジニア時代の経験を生かし、これまで開発した独自の製作方法や技術に関する特許も出願中だという。

 「手にしていると視線を感じることが多い。中には驚いて声を掛けられることもある」と木村さん。「どこにも売っていないものを作って使うという面白さを実感できる一方、リメークやリユースというエコロジーな活動でもある」と言う。「一人でも多くの人に、ものづくりを通して楽しさや感動を共有してもらえるよう、今後は講師やアーティストも育成していきたい」と抱負を話す。

 ワークショップの日程や申し込み方法はホームページで確認できる。