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鎌倉に5坪の手作りサンドイッチ専門店 「いつもの。」コンセプトに

窓枠のサックスブルーが目を引く入り口に立つ店主の星さん

窓枠のサックスブルーが目を引く入り口に立つ店主の星さん

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 テークアウト専門の「こまつやサンドイッチ」(鎌倉市扇ガ谷1)が12月19日、鎌倉駅西口の今小路通りに開店した。

実家の蔵から出てきた会津塗りの丸膳にサンドイッチを載せた。ショーケースは丸膳に合わせて熊本の工房に特注した

 「サンドイッチを買ってきて食べたら具が寂しかったり、端まで入っていなかったりすることがありませんか」と店主の星由利子さんが笑って問い掛ける。「かといって家で作ると手間が掛かるし、そもそも具材をそろえるだけでも大変。だから家で作るようなちゃんとしたものを売る店があったらみんなうれしいはず」とサンドイッチ専門店を開いた理由を話す。

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 1年半ほど前に横浜から鎌倉に転居後、物件探しを始めた。調理から販売までを一人でこなそうと考えていたところ、約16.6平方メートルというコンパクトな店舗が見つかった。観光客は多くない通りだが「地元の人に来てもらいたいので全く問題なかった」と振り返る。

 内装にはそれほど手を掛けなかったものの、カウンターや棚にはこだわった。福島県南会津にある星さんの実家の蔵から出てきた丸膳にサンドイッチを載せたいと考え、サイズに合わせてレトロ感漂う木製ショーケースを特注した。1929(昭和4)年に作られたという会津塗りの丸膳は鮮やかな朱色で、サンドイッチの美しい断面とのコントラストが来店客の目を引いている。

 店名は、父親が4代目に当たる乾物屋の屋号「小松屋」から。現在は業態を変え、両親が経営する「こまつや珈琲店」の平仮名にそろえた。ロゴマークや店頭の立て看板などはパートナーでデザイナーの山本宏さんによるもの。

 開店に向けてサンドイッチの試作を始めると、想定以上の価格になるものもあり、ハムやベーコン、チーズなどを自家製に切り替えた。「コストを抑えることができただけでなく、買ってきたものより安心して提供できることになった」と笑顔で話す。

 「残念ながら一人なので自分で焼けない分、パン選びにもこだわり市内のほとんどのパン屋さんを食べ歩いた」と星さん。たどり着いたのが、現在は受注生産やイベント出店中心の「COPIN(コパン)」(鎌倉市長谷2)。「小麦の香りがよく、トーストしたときのふわっと感、もちっと感が理想的だった。実は一時休業していたときに飛び込んだにもかかわらず快く受けてもらえた」と出合いを喜ぶ。

 サンドイッチは、ポテトサラダ(260円)、卵ハム、コンビーフハッシュとキャベツのバターソテー、チキンのカレーマリネ(320円)、ケイジャンチキン(340円)、竹炭パンのバナナ(350円)、ハム、BTL、スパム(380円)。総菜は、粒マスタードのポテトサラダ(150円)など。「考えるのも、作るのも大好き。今はまだ手が回らないが、今後は20種程度を順次出していければ」と目を輝かせる。

 星さんは「少しずつ丁寧に作っているけれど、決して特別なものではない。『いつもの。』というコンセプトの通り、日常のものとして気軽に楽しく食べていただければ」と話す。

 営業時間は11時~16時。日曜・月曜定休。

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