鎌倉駅から歩いて訪ねる初めての美術館体験 学芸員の解説やゲームも

学芸員の今西彩子さん。「美術館は少し堅苦しいイメージがあるかもしれないが、実は自由に楽しめる場所だということに気付いていただくきっかけになれば」

学芸員の今西彩子さん。「美術館は少し堅苦しいイメージがあるかもしれないが、実は自由に楽しめる場所だということに気付いていただくきっかけになれば」

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 「美術館てどう観(み)るの?ひとまず行ってみよう!展示解説付き!」が1月30日、鎌倉市鏑木清方(かぶらききよかた)記念美術館(鎌倉市雪ノ下1)で開かれる。

代表的な収蔵作品のポストカードを使って参加者全員で楽しめる場も用意。「美術館でこんな体験もできるんですね」と参加者からも驚きの声が上がるという

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 同イベントは、美術館に興味はあっても実際には行ったことが無い人や明治・大正・昭和の日本文化に触れてみたい人などを対象に、ツアーやワークショップに参加しながら親しんでもらおうと企画した。

 当日は鎌倉駅東口前に集合し、NPO「はじめまして、美術館。」スタッフの案内でゆかりのスポットなどを巡る。散歩好きだった清方お気に入りの路地などもエピソードを交え紹介。同館学芸員の今西彩子さんは「にぎやかな小町通りだけでなく静かな路地も歩きながら、鎌倉の友人宅を訪ねるような気分で美術館にいらしていただければ」と話す。

 到着後は作品を自由に鑑賞した後、作品ポストカードを使った簡単なゲームを用意。並べたカードの共通点を見つけたり、自由にストーリーを考えたり、清方自身の作品解説を紹介したりなど普段美術館では行わないような遊び感覚で美術館を体験してもらう。学芸員の解説で展覧会を鑑賞し、感想を共有する時間もある。

 清方は1878(明治11)年、東京神田生まれ。女性や庶民生活などを描き近代日本画の巨匠といわれた。1946(昭和21)年に鎌倉材木座に転居。その8年後から93歳で亡くなるまでを雪ノ下で過ごし作品を描き続けた。同館は1998年、その自宅跡に開館した。

 現在は企画展「清方芸術の起源」が開かれている。日本画家としての画業の始まりから後年にたどり着いた画境までを紹介。関東大震災や東京大空襲で失われた風景・風俗を後世に残そうと描いた作品も多く、明治の庶民の穏やかな生活を描いた名作「朝夕安居」も展示している。

 今西さんは「これまでの参加者からも『ゲームで作品の見方が変わった』『描かれている着物がきれい、庭が美しいといった楽しみ方でも良いことがわかった』など感想を頂いた」と話し、「気軽に参加できるスタイルなので、美術館は敷居が高そうだと思っている方にこそ足を運んでいただきたい。いったん今回で最後となるのでこの機会にぜひ参加を」と呼び掛ける。

 開催時間は10時30分~12時。参加費500円(入館料含む)。申し込み・問い合わせは同館(TEL 0467-23-6405)まで。当日参加も受け付ける。

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