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全方向から楽しめる観葉植物「ハングボール」 鎌倉のカフェ空間埋め尽くす

西荻窪の「HATOBA」で展示販売しているハングボール。鎌倉での展示が楽しみ

西荻窪の「HATOBA」で展示販売しているハングボール。鎌倉での展示が楽しみ

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 佐助カフェ(鎌倉市佐助2)で9月20日から3日間、つり下げ観葉植物「hang ball(ハングボール)展示即売会 250」が開かれる。主催は緑のある暮らしを提案する「Reef Leaf(リーフリーフ)」。

ワークショップで先生を務める谷本さん

 ハングボールとは、観葉植物の根を栄養分豊富な粘度状のケト土で丸め、さらに水苔で包んで天井からつるしたり壁に掛けたりするもの。リーフリーフの谷本太一さん(鎌倉在住)が2017(平成29)年に考案し作り続けている。

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 きっかけは西荻窪の「ギャラリー&コーヒースタンドHATOBA」。店主の國時誠さんが、谷本さんから購入した観葉植物を2階のカフェスペースに置いてみたところフィットしたという。「もっと置きたいが場所が狭いので、空間を使って何かできないか」と相談され、天井の梁(はり)につるすことになった。その後、國時さんの好意で、店内に鉢やバスケットで観葉植物をつるし、「hang」というブランドで販売を始めることになる。

 ある日、國時さんからコケ玉での展示を提案された。つるした鉢植えだと見上げる位置によっては植物が隠れてしまうが、コケ玉ならどこからでも眺められるメリットがある。日本では置いて眺めるのが一般的なコケ玉だが、調べてみると海外ではつるして楽しんでいる例があった。「ただ、実際にやってみると苔の管理が難しいため、購入者が手を掛けず長く楽しめるように水コケだけを使う」スタイルの現在のハングボールに行き着いたという。

 同店に集まるアーティストらが「かわいい」「面白い」とハングボールを買い求めていく。これを見て「もっと選ぶ楽しさを提供しよう」と、國時さんから今度は数を求められ、30個、50個と店内はハングボールであふれていった。「100個にしようと今も言われ続けている」と谷本さんは苦笑い。

 リーフリーフではそれまで観葉植物全般を扱っていたが、2018(平成30)年からはハングボールに絞って展開することに。同店での販売のほか通販も始めると、見た目の美しさや面白さに加え、場所を取らない、ペットや子どもの手が届かない、虫が付きにくい、メンテナンスが簡単などの理由から、徐々に売れ始めた。

 「売れるのはうれしいが、同じものは2つとないので少し寂しい。嫁いだ先も気になる」と、購入者と連絡を取り合い、相談やメンテナンスも受け付けている。東京だけでなく鎌倉でもワークショップを開き、作る楽しさを直接伝える活動も。「ギフトにしたい」「新居の空間をコーディネートして」などの依頼も届くようになった。

 「そういえばずいぶん作ってきたなと、あたらめて記録をたどると、もうすぐ250個」になるのを記念して、今回の作品展を企画した。会場に選んだのは、佐助カフェ。友人の勧めで初めて足を運ぶと、店内は吹き抜けで明るく、梁があり展示に最適だと感じた。店主にイメージを伝えると、「気に入ってくださり、何よりハングボールを『作品』と呼んでれたのがとてもうれしかった」と振り返る。

 「鎌倉で本格的に見ていただくのは初めてなので、新作を中心にレイアウトしたい」と意気込む谷本さん。「できても一日数個」だが、現在ペースを上げて製作中で、「もしかしたら期間中に300個を達成してしまうかも」とほほ笑む。

 谷本さんはもともと東京在住で、花屋などで長く働いた後、いったんは植物から遠ざかっていた。「あれこれ悩んでいた2012(平成24)年、以前から一度は挑戦したかったサーフィンと情報誌で見た『テールベルト』というカフェを訪れるため鎌倉に来るようになった」と言う。その店に足繁く通うようになってから将来が見え始め、植物の世界に戻ることに。同店店主の中村美雪さんから、知り合いだと紹介され足を運んだのが「HATOBA」。そこでハングボールは誕生した。

 谷本さんは「不思議な縁を感じる。結局、引っ越して来てしまった鎌倉で作品展ができるのは感慨深い」と話し、「360度から見て楽しめ、育てて楽しめる、これまでにない植物の形。佐助カフェさんのすてきな空間で、おいしい飲食も楽しみながら見上げていただければ」と来場を呼び掛ける。

 開催時間は11時~17時。22日まで。

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