鎌倉幕府の2代目執権・北条義時らをキャラクターにした「LINE」アプリのスタンプ「義時くん」を10月8日、鎌倉市観光協会が発売した。

「義時くん」スタンプの一部を紹介しているチラシ

　「義時くん」のモデルとなった北条義時は鎌倉幕府の2代目執権で、来年1月からNHKが放送する大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公。ドラマは、鎌倉殿と呼ばれた源頼朝の死後、将軍職を継承した息子・頼家を支えるために選ばれた13人の一人・北条義時を中心に物語が展開する。

　スタンプ40種類を1セットにした同商品では、義時や梶原景時、和田義盛ら13人のほか、源頼朝や源義経、弁慶、北条政子、大姫、静御前らのキャラクターも制作。鎌倉時代がイメージできる内容にした。

　スタンプは、義時くんの「了解！」「感謝」、大江広元の「いいね！」、北条政子の「わかりました」、源義経の「おはようございます」などあいさつのほか、源頼朝の「褒（ほ）めてつかわす」、比企能員の「あっぱれ！」、八田知家の「いざ、鎌倉！」、中原親能の「ご武運を！」など。体に矢が刺さった弁慶が汗をぬぐいながら「つかれた～」とつぶやくスタンプもある。

　同協会では、LINEスタンプに先駆けて昨年、キャラクターを制作し、卓上カレンダーを試作。関係者に配布したところ評判が良かったことが今回のスタンプ制作につながったという。新たに制作したB6版の卓上カレンダー「北条義時～ゆかりの地 鎌倉」には、スタンプに使ったキャラクターのうち13人の重臣が登場。義時を表紙に、残る12人のプロフィールとゆかりの場所を紹介している。建長寺、覚園寺、永福寺跡、妙本寺、岩船地蔵堂、甘縄神明神社、大蔵幕府跡石碑なども写真を添えた。

　同協会の大川美紀子さんは「大河ドラマの舞台になることを受けて、昨年コロナ禍で落ち込んでしまった鎌倉の観光振興に役立てばと、今年はLINEスタンプも作った。大河ドラマファンだけでなく、鎌倉が好きな人にも気軽に使ってもらえたら」と購入を呼び掛ける。

　スタンプの販売価格は、1セット＝120円（LINE通貨では50コイン）。LINEアプリ内のスタンプショップ「LINE STORE」で購入できる。卓上カレンダーの価格は990円。「義時くん」のイラストは無料で一般にも提供している。使用には事前申請が必要。同協会の監修・許諾の下で商品化もできる。