江ノ島電鉄(藤沢市)の創業120周年とボディーケアブランド「シーブリーズ」誕生120周年を記念し、期間限定の車体ラッピングと車内装飾を施した車両「#江モ電」が8月8日から、運行されている。
シーブリーズはファイントゥデイ資生堂(東京都港区)が展開するボディーケア商品のブランド名で、1902(明治35)年にアメリカで誕生。1960(昭和35)年代に日本に上陸し、その後サーフィンなどマリンスポーツが流行していた若者の間で認知度が高まっていったという。同社担当者は「『120周年』と『海』という共通ワードから江ノ電とのコラボが実現した」と話す。
2両の車両を、同ブランドをイメージした明るい水色でラッピングし、車内には海を舞台に1980~1990年代をイメージさせるノスタルジックな写真やメッセージを配したポスターなどで装飾。床全面に砂浜と波打ち際の写真を敷き詰めた。
車両の名称「#江モ電」は、流行語の「エモい」から、「江ノ電」をもじって名付けたという。担当者は「『エモい』は『何ともいえない気持ち』『感動した』『切ない』など感情が強く動かされたときに使われる。あの頃、シーブリーズを持って海に通った世代には懐かしさを感じる体験を、現代の若者たちにも新たな感覚で『エモさ』を感じてほしい」と話す。
沿線で趣味の写真撮影をしていた森崎清光さん(横浜市在住)は「線路側に咲くヒマワリを入れた江ノ電の写真を撮っていたら、いつもの江ノ電カラーではなく、突然ブルーの車体が現れて驚いた。青空を背景に、海のような青とヒマワリの黄色で印象的な一枚になった」と話し、「いかにも広告というラッピングではなく、ロゴや文字が控えめで美しい印象。この夏は、さまざまな場所で撮ってみたい」とも。
同社担当者は「40代以上の男女のシーブリーズ使用経験率は69.7%(ドゥハウス モタラメのインターネットアンケート/サンプル数2098人)と高い。鎌倉や湘南で車両を見たり乗ったりして、友人や恋人、家族と海に行ったあの日の記憶をシーブリーズと共に思い出してほしい」と話す。
運行は9月末までを予定。