鎌倉経済新聞の2022年の年間PV（ページビュー）ランキング1位は、50代の会社員でサーファーだった男性が、夢だったカフェ出店をキッチンカー「ダブルトールコーヒートラック」でかなえたニュースだった。

2位「大河ドラマ館」に設置されている巨大スクリーン

　趣味のサーフィンのために鎌倉に移住後、もう一つの趣味であるコーヒーを仕事にする夢をかなえるために50代で会社を辞めた桑原祥作さん。「ダブルトールカフェ」（東京都渋谷区）のエスプレッソマシンを積み込んだキッチンカーで独立した。鮮やかなブルーの車体に白字のロゴが目を引くキッチンカーは、当初は鎌倉駅西口の「ホテルニューカマクラ」（鎌倉市御成町）駐車場での営業がメインだったが、現在は市内のイベントやマルシェなどにも出店するようになっている。

　ランキングは1月1日から12月14日に配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り（カッコ内は掲載日）。

1. 鎌倉にコーヒー提供のキッチンカー　サーファー店主がかなえたもう一つの夢（1/21）

2. 「鎌倉殿」の世界観を体感　鶴岡八幡宮境内に大河ドラマ館（3/3）

3. 鎌倉の小町と長谷にコーヒー店　辻堂のスペシャルティコーヒー店が多店舗化（3/25）

4. 夏の思い出乗せ「#江モ電」走る　江ノ電・シーブリーズ共に120周年でコラボ（8/16）

5. 「鎌倉ろじうら陶器市」今年も　益子や笠間、鎌倉の若手作家作品集め（9/30）

6. 鎌倉に能舞台を見下ろすカフェ　マスターは能楽師（5/26）

7. 文章がない「ウィンメル絵本」鎌倉版誕生　世代超えての交流ツールに（7/22）

8. 鎌倉に「お試しキッチン」　古民家リノベーションした飲食店物件で開業支援（6/10）

9. 鎌倉でモノレールサミット初開催　湘南モノレール全線開通50周年で（1/28）

10. 湘南モノレールにラッピング車両　鎌倉のイラストレーターがペイント（1/14）

　2位の「大河ドラマ館」は鶴岡八幡宮境内に3月1日開館。観光客や大河ドラマファンが来館し、12月1日には来館者25万人を記録した。

　コロナ禍の影響で鎌倉でも店の入れ替わりがある中、飲食店のニュースも多くランクイン。6位の鎌倉能舞台に併設されたカフェは、能楽師がラテアートを施したコーヒーを提供することでも話題になった。3位の「27 COFFEE ROASTERS（トゥエンティ コーヒーロースターズ）」は11月に大型の焙煎（ばいせん）機を導入、8位のお試しキッチンはその後「おせっかい食堂COCO鎌倉」として活用されるなどの動きも出ている。

　市内に路線を持つ江ノ電が4位に、湘南モノレールは10位で、共にラッピング車両のニュースでランクインした。

　NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の舞台として脚光を浴び、コロナ禍の落ち着きと共に観光客でにぎわいを取り戻している鎌倉。観光客だけでなく住民も気になるような地域の情報に目を向け伝えていきたい。