映画「マイクロプラスチック・ストーリー 僕らが作る2050年」の上映と関係者による座談会が7月20日、鎌倉生涯学習センターホール(きらら鎌倉)で開かれる。
同作品は、ニューヨーク・ブルックリンの小学5年生がプラスチック削減の環境教育プログラムで学びながら、自分たちの未来をよくしていくために、学校、コミュニティー、ニューヨーク全体へと変革の輪を広げていこうと行動する2年間を記録した77分のドキュメンタリー。既に40カ国以上で上映されてきた。
主催する「SEVEN BEACH PROJECT(セブンビーチプロジェクト)」は、七里ガ浜駅や国道134号線沿い、七里ヶ浜駐車場周辺、七里ガ浜海岸などで毎月第4土曜朝に清掃を続けている任意団体。未来を担う子どもたちが海の汚染について知り、考え、行動につなげていくことを目的にしている。
同作品との出合いについて、スタッフの渡辺みさきさんは「昨年11月、海を学びながら守る活動を行っている『海神ネプチューン大学』(福島県いわき市)の取り組みを、メンバーが見学したのがきっかけ」と話す。「そこで話題になった映画の話を持ち帰ると、ほかのメンバーも耳にしたことがあり、興味が湧き、制作した団体から視聴版を取り寄せた」と続ける。
「視聴版を見ただけで、自分たちにできること、みんなと一緒にできることを今すぐやろうと動き出さずにはいられなかった」と渡辺さんは振り返り、「きれいな鎌倉の街や海を次世代につなぐために、子どもたちを対象に、入場も無料にすることにした」と話す。
開催にかかわる費用は協賛金を募る。個人は1口1,000円から、法人は1口3,000円から。渡辺さんは「教育支援や環境保護活動への貢献を実感でき、企業ならCSR活動やSDGsへの取り組みの一環にもなる」と広く協力を呼びかけている。
当日は上映後、同作品を製作した佐竹敦子監督と環境活動家の原澤幸希さんに来場者を加えて座談会を行う。佐竹さんはニューヨークを拠点とするNPO団体のメディアディレクターで、小中学校に出向いて環境教育を行いながら、子どもたちや地域住民を巻き込み、プラスチック汚染問題や気候危機問題を啓発する映像作品を制作している。原澤さんは、小学生のときの活動で鎌倉市の小中学校でプラスチック牛乳ストロー廃止のきっかけを作った現中学生。
渡辺さんは「問題を見つけて課題に落とし込み行動したニューヨークの小学生たちのように、鎌倉の小中学生にもできるはず。一人一人がちょっとだけ勇気を出して行動したら、私たちの海はもっときれいになる。しかも、仲間と一緒だったら、より楽しめる。このイベントで勇気をもらって、行動するきっかけになれば。夏休みの自由研究の題材にも」と参加を呼びかける。
開催時間は9時45分~12時。鎌倉市内の小中学生とその保護者が対象。入場無料。