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鎌倉の情報発信サイト生まれの「かまにゃん」 着ぐるみで活動本格化

「着ぐるみ完成記者会見ごっこ」での中野さんとのツーショット

「着ぐるみ完成記者会見ごっこ」での中野さんとのツーショット

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 鎌倉の情報を発信するサイト「かまくらいふ」(鎌倉市材木座)から誕生したマスコットキャラクター「かまにゃん」の着ぐるみが完成し、9月からイベント出演活動を本格的に始める。

「鳩スタ祭2024夏」に参加し子どもたちに囲まれた

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 同サイトは2019年11月に鎌倉在住の中野仁美さんが立ち上げ、常時10人以上のライターがグルメや観光、生活情報などを発信し、月間平均ページビューは約17万。中野さんは「当初からサイトを象徴するような存在が欲しいと考え、鎌倉のあちらこちらで見かける猫をモチーフに、親しみやすいマスコットを作ろうと思っていた」と話す。

 2022年に鎌倉在住のイラストレーター「ほりはる」さんに出会い、ミーティングを重ねて誕生したのは、真っ白で丸い顔と体、シラスをかたどった首輪を付け、漁師からもらった釜揚げシラスが入っているというい大仏の顔型ポシェットを掛けた地域猫で、なでると福が来るという設定。中野さんは「『鎌倉』の『にゃんこ』ということで、ストレートに『かまにゃん』と名付けた」と笑う。

 早速、身長約25センチのぬいぐるみを製作。2023年3月から鎌倉市内の企業や店舗、江ノ電の有人駅などを巡回する企画「旅するかまにゃん」をスタートさせた。「置かれている写真を撮ってSNSで発信してくれる人が徐々に増えていった」と中野さんは振り返る。

 同時にグッズ製作にも着手。社会福祉事業所の協力で、不要になった布や糸などで、「かまにゃん」のチャームや赤ちゃん用スタイをアップサイクルした。中野さんは「鎌倉生まれ、鎌倉育ちのかまにゃんだからこそ、メーカー任せにするのではなく、エコなハンドメードで鎌倉のみんながハッピーになれるサイクルが理想。さらに、地元企業や店舗ともコラボして、売り上げの一部を福祉や教育に役立てる仕組みも作っていきたい」と夢を話す。

 「マスコットができて、グッズができたら、次はもう着ぐるみしかない」と中野さん。「小規模事業者持続化補助金」の申請が通り、自己資金と合わせて、小型送風機でふくらませる軽量のエアー型着ぐるみを専門メーカーに発注した。

 綿密な打ち合わせをしながら製作していったものの、身長180センチという大きなサイズのため、出来上がりに不安はあったという中野さんだが、7月末に完成した着ぐるみの「かまにゃん」と対面すると、「想像以上にかわいい」と思わず抱きついてしまったという。

 8月3日にコミュニティースペース(小町)を借りて、参加者らがメディアの記者に扮(ふん)する「かまにゃん着ぐるみ完成記者会見ごっこ」を開くと、地元だけでなく、SNSで知ったという静岡や東京からも着ぐるみ好きが訪れた。中野さんは「自信になったが、待っているだけでなく、こちらから出て行くことも重要だとアドバイスをもらい、市内のイベントへ突撃参加することにした」と話す。

 主催者の許可を取り付け、8月10日に「鳩スタ祭2024夏」(梶原)、17日に「七里ガ浜夏祭り」(七里ガ浜)、25日には「サークルマーケット」(御成町)に試験的に参加。子どもたちに囲まれたり、スマホで一緒に記念撮影されたりして、人の輪ができた。

 手応えを感じた中野さんは「イベントが増えてくる秋に向け、9月から本格的に活動する。『かまにゃんになりたい』というボランティアスタッフの都合さえつけば、市内どこでも無料で駆けつける」と意欲を見せる。「たくさんの人にサイトを見てもらっているのも、『鎌倉』という土地やブランド力のおかげ。恩返しの意味でも、かまにゃんをツールに鎌倉を盛り上げていけたら」と話す。

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