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サッカー県3部リーグ「鎌倉インテル」が異例の海外遠征 将来イメージ明確に

サッカー場を中心に据えた複合施設「アワータンピネスHUB」では対戦相手の選手と一緒に記念撮影

サッカー場を中心に据えた複合施設「アワータンピネスHUB」では対戦相手の選手と一緒に記念撮影

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 鎌倉からサッカーJリーグ入りを目指し今年1月に誕生した「鎌倉インターナショナルFC(通称:鎌倉インテル)」(鎌倉市常盤)が8月7日~13日、シンガポールとマレーシアに遠征しトレーニングマッチなどを行った。

マレーシアからシンガポールを目指すワークでは途中、サッカーをしていた現地の人とも仲良くなった

 学生と社会人で構成され、神奈川県社会人リーグ3部に所属する同クラブ。スタッフでチーム最年長選手でもある高橋幸久さんは「全員がチームのビジョンを理解し、より結束を強めるために代表の四方健太郎が異例ともいえる海外遠征を計画した」と話す。

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 参加したのは高校1年生から40代までの22人。「サッカーを通して鎌倉から世界中のどこでも活躍できる人材を育成する」というクラブコンセプトの通り、選手やスタッフが国際感覚を身に着けることがテーマ。「代表が鎌倉市深沢地区にイメージしている競技場を中心にした複合施設の見本となる『アワータンピネスHUB』を体感することも、今回の大きな目的だった」という。

 シンガポールに到着した翌朝には四方代表のほか、シンガポールプレミアリーグ「ゲイランインターナショナルFC」トップチーム監督の臼井弘貴さん、地域リーグのチームで初めてJリーグに昇格したザスパクサツ群馬(当時:ザスパ草津)の創設者の一人でもある鳥谷部史さん、FIFAが運営する大学院FIFAマスターを卒業した辻翔子さんなど、シンガポールやタイ在住のサッカー関係者から講義を受けた。

 遠征中は現地プロチームのU19と3試合のトレーニングマッチを行い、1対1、2対2、1対1といずれも引き分けた。「勝てなかったが、負けなかったのも収穫」と高橋さん。「特に3戦目のタンピネスローバースFCU19戦では会場が『アワータンピネスHUB』だったということもあり浮き足立って先制されたが、ハーフタイムに全員で話し合って修正できた」と振り返る。

 同施設はサッカーグラウンドを中心に商業施設や図書館、体育館、映画館、多目的ホール、クリニック、健康管理センター、高齢者用施設、市役所出張所、テニスコート、ジョギングコースなどから成る複合施設で、「地域の人が自然と集まる場所で、こんな施設が鎌倉にもできたら、こんな所がホームだったらとみんなテンションが上がった。実際に体感してビジョンがより明確になった」という。

 4日目にはマレーシアに移動し、サッカー日本代表が仏ワールド杯出場を決めたジョホールバルのラーキンスタジアムで、リーグ5連覇中のJDT FCの試合を観戦した。

 翌朝、全員が共有しているSNSに「指令書」が配信され、4人1組で指定されたマレーシアの名所の写真を撮りながら巡り、国境を超えてシンガポールの日本そば店を目指すワークを行った。大渋滞などトラブルもあったが、地元の子どもたちとサッカーをしたり、友だちを増やしたりしながら全員がミッションを遂行した。「いつも練習で顔を合わせているとはいえ、話したり行動をともにしたりすることがないメンバーもおり、一緒にゴールを目指すことでコミュニケーションが深まり一体感も生まれ、何よりたくましくなった」と高橋さんは目を細める。

 高橋さんは「遠征を通して誰もが『感謝』や『責任』という言葉を口にした。サッカーが好きという思いだけで取り組んできたが、メンバーを含めさまざまな人との関わりや応援があるから今があることを実感できたのでは」という。「今回の経験を糧にチーム一丸となって上を目指し、鎌倉を盛り上げていきたい。成長した選手たちを応援していただければ」と話す。

 同クラブの次の公式戦はかもめパーク(横浜市泉区和泉町)で9月1日、FT三ツ沢戦。入場無料。