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鎌倉薪能、60回記念で今年は3日間公演 祝いの「神楽式」も披露

和泉流 狂言「蝸牛」を演じる野村萬斎さん(中央)は2日目の演者。初日は野村万作さん、3日目は石田幸雄さんが演じる

和泉流 狂言「蝸牛」を演じる野村萬斎さん(中央)は2日目の演者。初日は野村万作さん、3日目は石田幸雄さんが演じる

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 鎌倉宮(鎌倉市二階堂)境内で10月5日・6日・7日に開かれる「鎌倉薪能(たきぎのう)」を前に9月18日、鎌倉市役所(鎌倉市御成町)で当日の演者らによる能が披露された。

松尾崇鎌倉市長(右から2人目)を表敬訪問した(左から)大森道明観光協会会長、金春憲和さん、山井綱雄さん

 鎌倉薪能は、中世の神事能や法楽能を現代によみがえらせようと金春(こんぱる)宗家の指導で1959(昭和34)年に始まり、発祥といわれる奈良、京都に次ぐ歴史といわれている。今年は60回目を記念して、例年より1日増やして3日間公演する。

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 松尾崇鎌倉市長を表敬訪問したのは、金春流81世宗家の金春憲和さんと鎌倉薪能の総合プロデューサーでもある金春流能楽師の山井綱雄さん。「裃袴(かみしもはかま)」姿で、天下泰平や国土安穏を祈る「翁(おきな)」を演じた。間近で見た松尾市長は「各地で災害が頻繁に発生しているだけに、祈りが込められた演目はとてもありがたかった」と話し、「市民はもちろん、市外の多くの方が今年も楽しみにしている」と期待を込めた。

 当日は同宮本殿で天下太平を祈願後、火入れ式を行い御神火が神職から2人のみこに手渡され、境内に設営した舞台上で奉行へ渡りまき木に点火。かがり火が揺れる中、ほら貝の合図とともに開演する。

 演目は、5日はシテ金春憲和さん、鈴之段 野村裕基さんによる金春流「神楽式」、野村万作さんによる和泉流狂言「蝸牛」、宝生和英さんによる宝生流能「乱」。6日はシテ金春憲和さん、鈴之段 野村太一郎さんによる金春流「神楽式」、野村萬斎さんによる和泉流狂言「蝸牛」、金春安明さんによる金春流半能「石橋」。7日は、シテ金春憲和さん、鈴之段中村修一さんによる金春流「神楽式」、石田幸雄さんによる和泉流狂言「蝸牛」、金春安明さんによる金春流半能「石橋」。

 主催の鎌倉市観光協会の大川美紀子さんは「60回の祝いの意味を込めた神楽式(祝言能)を3日とも披露するが、過去にも数回しかやっていない演目でたいへん貴重」と話し、「事前に解説付きのパンフレットを届けるので誰もが楽しめる。ほかでは体験できない鎌倉ならではのひとときを体験していただければ」と来場を呼び掛ける。

 開演時間は各日とも18時(開場17時)。料金は、S席=1万2,000円、A席9,000円、B席7,000円(解説入りパンフレット付き)。雨天中止。チケットの購入方法はホームページで確認できる。