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「鎌倉精進市場」ウェブサイト立ち上げ クラウドファンディングで支援募る

台湾のレストランでは動物性の素材を使わない食材が豊富に並んでいる

台湾のレストランでは動物性の素材を使わない食材が豊富に並んでいる

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 菜食料理の研究やコンサルティングを行っている「鎌倉精進料理研究会」(鎌倉市雪ノ下1)が2月3日、ベジタリアンのためのウェブサイト「鎌倉精進市場」の開設資金を募るクラウドファンディングを始めた。

 「ベジタリアンフードというとちょっと違和感を持つ人もいるようだが、求めている人がとても多いことは毎日の仕事を通して実感している」と話すのは同研究会スタッフで、ベジタリアンフードのカフェレストラン「雪の下精進茶寮」スタッフの森脇智子さん。「菜食主義の方だけでなく、野菜が好きな方や健康志向の方、宗教上の理由でという海外からの方も増えている」と続ける。

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 来店客からは「ベジタリアン向けの食材がなかなか手に入らない」「見つかっても高価」「自分で作りたくてもレシピが少ない」「菜食だけだとバランス良く栄養を取れているか不安」という話をよく聞くという。「闘病中で動物性の素材が食べられないが『ここならおいしいベジタリアン料理を安心して食べられるから』と週1回わざわざ埼玉から通ってくださった方もいた。必要としている人たちのために何かできないかという思いがどんどん大きくなってきた」と振り返る。

 森脇さんがウェブサイト立ち上げに向けに動き出すきっかけとなったのは台湾旅行。「現地の人たちが野菜を大量に食べていて、『素食』と書かれたベジタリアン料理のレストランや屋台も多く、しかもほかと変わらない価格で提供されていた。ベジタリアン用の食材も簡単に手に入ることが分かった」と、日本との大きなギャップに驚いたという。

 「台湾のように新鮮な野菜やベジタリアン向けの食材がいつでも豊富に手に入り、動物性の素材を使わないおいしい料理が生活に浸透する環境をつくれないものか」とあらためて考えた。生まれ育った鎌倉には寺院も多く、建長寺発祥といわれる「けんちん汁」に代表されるように古くから精進料理の文化があり、「地元の鎌倉から発信していこう」との思いを強くした。

 「ただ、日本でのベジタリアンフード普及という大きなムーブメントを起こしていくには、店舗単独では限界がある」ため、インターネットでのプラットフォームとなるサイトを作り、ベジタリアンのフードや食材の流通、情報の発信を行っていくことにした。サイト名は「鎌倉精進市場」で、これまでに同研究会が開発した1000以上のレシピも無償で公開していくという。

 サイト構築費用の一部をクラウドファンディングで募るのは、「まずはベジタリアンフードに関わる方々と接点を作り、実際に参加してもらうため」と説明する。

 クラウドファンディングの支援は1口3,000円~10万円で、リターン(礼品)には情報誌「鎌倉精進通信」配布、同店割引利用券、「鎌倉精進市場」会員権や出店権、精進料理や精進カレーのチルドパック、鎌倉での座禅体験や精進料理教室参加権、オリジナル商品共同開発権、台湾素食レストラン巡りと素食教室参加権などを用意した。

 「サイト公開を機に、今年中には市内の寺院を舞台にマルシェのようなリアルな市も開きたい。ゆくゆくは誰もが気軽に利用できるベジタリアンのためのスーパーマーケットも」と、今後の展望を話す森脇さん。「海外のように、ベジタリアンが特殊ではない当たり前の世の中にしてくために、ぜひ支援を」と呼び掛ける。

 クラウドファンディングの申し込みは2月26日23時まで。

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