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次の使い手にバトンタッチ 鎌倉の小さな店つなぎ「古道具市」

解体した古民家から出てきた古いビン類。「使っていた感があるからこその味わいがある。飾っても楽しい」

解体した古民家から出てきた古いビン類。「使っていた感があるからこその味わいがある。飾っても楽しい」

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 鎌倉市内の店舗などを会場に10月12日・13日、「~役目を終えたものたちを次のあなたへ~暮らしをつなげる古道具市」が開かれる。

古典的な1人用の膳(ぜん)は、食事にこだわらずモダンに使いこなせそう

 昨年8月に開いた第1回は、古い建具や家具、小物のほか、持ち寄った古着や端切れ、食器、レコードなどを3カ所の会場に並べ、約300人が回遊した。

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 「『見たこともないようなものが手に入った』『まだまだ使えるものばかりだった』『骨董(こっとう)市とフリーマーケットの中間のようで、ほかにはないイベントだった』『またやってほしい』などの声が寄せられ、背中を押されるように今年もやることになった」と話すのは、運営スタッフの谷本太一さん。「今回も小さなお店などが数店という規模なので、『市』と名乗っていいのか」と笑う。

 きっかけは、工務店の「木助」(同市由比ガ浜3)で、古民家解体時に出てきたという建具や生活道具を見たスタッフが「このまま廃棄してしまっていいものなのか」と考えたこと。「さすがに自分たちで引き取れる量ではないので、誰かに使いつないでもらえないか」と、よりたくさんの人の目に触れるイベントに仕立てたという。

 台風15号が接近していた9月10日には、木助の倉庫に積まれた古道具を戸外に持ち出しメンバー有志で洗浄した。「職人技が光る建具や貴重な道具、珍しい物が次々と出てきた。洗ったり拭いたりしながら、一品一品のストーリーを想像して話が弾んだ」と振り返る。当日は家具や建具のほか食器や雑貨類なども並ぶ。

 カフェの「クレインポート鎌倉」(同市御成町)では生活雑貨を中心に、照明器具、ビンテージアメリカン雑貨、洋服、盆栽、九谷焼などをテラススペースに並べる。

 カクテルバーの「ブッシュクローバー」(同市雪ノ下3)では、鎌倉市の姉妹都市でもある山口県萩市出身の店主が萩焼の器などを店内に並べる。

 会員制図書室の「かまくら駅前蔵書室(カマゾウ)」(同市小町1)では、いらなくなった本を持ち寄って並べ、来場者が好きな値段を付けて持ち帰る。

 店舗だけでなく、今回は初めて一般住宅も「大町路地裏古民家」として会場にした。着物や和小物、かばん、アクセサリー、婦人服などを並べるが、来場できるのは女性のみに限定する。

 「大切に使っていたものを次の方へと引き継ぐ、バトンタッチしてもらうことが目的なので採算は度外視。新品にはない味わい、深さ、経年変化を楽しみながら使ってほしい」と谷本さん。「小さな会場ばかりだが、足を運べばすてきな出合いがあるはず。秋の鎌倉散策を楽しみながら回遊して」と話す。各会場には駐車場や自転車置き場がないため公共交通機関や徒歩での来場を呼び掛けている。

 開催時間は11時~17時(13日は16時まで、一部店舗によって異なる)。入場無料。

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