鎌倉経済新聞の上半期PV(ページビュー)ランキング1位は、明治時代に創業した「松林堂書店」の3月末の閉店を伝えるニュースだった。
コロナ禍の4月末にオープンした鎌倉の「MUJIcom」と「Cafe&Meal MUJI」のイメージイラストは、鎌倉在住のスタッフが描いた
1902(明治35)年に鎌倉の観光ガイドブック「鎌倉大観」も出版している老舗書店だったが、出版不況のあおりを受けて閉店。鎌倉駅東口ロータリーに面し、市民にも観光客にもなじみのある書店だっただけに、驚きと惜しむ声が相次いだ。
ランキングは1月1日から6月30日に配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。
1. 明治時代に鎌倉観光ガイドも発行 駅前の老舗書店が惜しまれつつ閉店(3/19)
2. 街のリビングのような空間に 鎌倉に「MUJIcom」「Cafe&Meal MUJI」(4/21)
3. 「AMAZAKE」を世界の共通語に 20代女性2人が鎌倉から米こうじの甘酒発信(1/1)
4. 鎌倉に「エリぱんの旅するバインミー」 バインミー片手に海山楽しんで(3/27)
5. 鎌倉の出版社が「長い春休み」に電子書籍無料開放 谷川俊太郎さんらも快諾 (3/12)
6. 窓がピンクに染まる「さくら」の間 鎌倉駅前のレトロなホテルで今年も予約受け付け(3/5)
7. アポなし押し掛け動画無料製作 鎌倉の店を30秒紹介で応援(5/19)
8. 「つれていきたい鎌倉」テーマにフォトコン 手軽なネット応募で(1/17)
9. 新型コロナきっかけに同窓生集結 鎌倉の飲食店「えびす亭」手作り改装(4/24)
10. 「コロナにカツ丼」で飲食店も子どもも元気に 鎌倉えびす亭が挑戦 (3/16)
年間2000万人近い観光客が訪れる鎌倉だが、鎌倉駅周辺には物販系の大手チェーン店が少ない。4月にオープンした「MUJIcom」と「Cafe&Meal MUJI」は、久しぶりに大きな話題となった。「鎌倉の街のリビング」をコンセプトにした空間は開店から住民らでにぎわっている。
3位と4位は、鎌倉在住の女性が開いた店舗の話題。いずれも独自のスタイルが注目された。
5位の「出版社が電子書籍開放」、7位の「動画無料製作」、9位の「えびす亭改装」、10位の「コロナにカツ丼」、16位の「100円ショップの黒板一枚で店を元気に 描いて鎌倉のテークアウト応援」、18位の「鎌倉の72歳現役人力車夫・青木登さん 『お客さまがいなくても』走り続ける理由」など、地域の人たちの力でコロナ禍に立ち向かう記事が多く読まれた。
これまでとは異なる日常の中、これからも「まちの記録係」として鎌倉の今を伝えていきたい。