鎌倉市観光協会(鎌倉市御成町1)は、地元の風物詩にもなっている「納涼うちわ」を、6月12日に販売する。
今年は片桐聖子さんが描いた「へちまの花」。ヘチマの絵柄は44作目で初めて
1977(昭和52)年から鎌倉ゆかりの画家などに原画を依頼し、今回が44作目。「鎌倉の夏の風物詩」といわれるほど浸透し、毎年買い求めている市民や観光客も多い。
「納涼うちわ2019」として売り出す今年は、市内在住の画家・片桐聖子さんが「へちまの花」を描いた。緑の葉や実を背景に黄色の花が鮮やかに浮かび上がる。同協会担当者によると「43年間の中でヘチマをモチーフにした絵柄は初めて」と言う。
片桐さんは東京芸大大学院在学中に専攻していたデザインから画家に転向。日本画・洋画を問わずさまざまな素材や技法を駆使し国内外で活躍している。
うちわのサイズは天地約36センチ、左右約23センチの「鎌倉型」と呼ばれるオリジナルの形状で竹製。手作りで1万7000本を用意し、うち8500本を一般販売する。
同協会事務所のほか、今年も12日~14日はJR鎌倉駅東口改札前の特設ブースでも販売する。初日はミス鎌倉もブースに訪れる予定。
同協会担当者は「おかげさまで毎年楽しみにされている方も多く、今年もすでに『発売日はいつか』『予約したい』『画家は誰か』など問い合わせがある。たくさん用意しているが売り切れる可能性があるのでお早めに」と話す。
1本350円(税込み)。販売時間は、同協会事務所=9時~17時15分、東口特設ブース=9時~17時。売り切れ次第終了。問い合わせは同協会(TEL0467-23-3050)まで。
販売初日の12日~18日には横浜髙島屋(横浜市西区)7階美術画廊で、片桐聖子展「月と夜と花と猫と」が開かれ、同うちわの原画も展示されるという。